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山の上はどんな寒さ?

2020/02/06(木) 社長ブログ日々のこと

 寒さが厳しい月。寒い寒いと言うけれど、冬山の寒さを通り越して「痛い」という感覚だ。

厳冬期に入ると、標高3000mでは−10〜15℃になる。まず、テントから出ると呼吸をする鼻の中が凍る。肌は寒いを通り越して痛い。そのままでは凍傷になるので手袋をはめ、耳当てをし、目出し帽を被る。目だけ出ている状態だが、目は体の末端ではないので凍傷にならない。

山は標高200mごと1℃下がる。ここが標高0m0℃だとすると、4000m上がると−20℃というわけだ。

寒さは温度と風によって感じ方が変わる。例えば富士山の場合、平地が30℃の真夏でも富士山山頂は10℃。体感温度は風速1mで1℃下がるので、風速5mであれば、体感温度は真夏でも5℃になり、真冬の寒さになるのだ。

夏山でも頂上は冬。ダウンジャケットは必需品なのだ。

これまで一番厳しい寒さを味わったのは、富士山の次に標高が高い「北岳」だ。厳冬期に仲間と岩登りの訓練をしていた。その岩壁で、なんと2晩ビバーグ(緊急野営)した。訓練なので元々1泊は予定していたのだが、先行しているパーティの進行が遅く、1泊で抜けられなかったのだ。もう寒いわ痛いわで・・・生きた心地がしなかった。

2日目、ようやく抜けた時はフラフラだった。あの厳しさを知ってから、さらに慎重な登山を心掛けるようになった。冬の富士山の怖さも分かる。経験値は生きるのだ。

 

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