設計のお話
風邪の通り道がある「換気のいい住まい」
さわやかな風が心地いい季節になってきましたね。
コロナ禍から屋内の換気の重要性が広く知られるようになりましたが、家の中での換気も重要です。ウイルス対策はもちろんですが、家の建具や壁、畳などの質を保つためにも、適度な換気は必要になってきます。
換気の良さは、つまり風通りの良さです。換気扇にすべて頼る方法もありますが、自然の風が入ると気分的にも気持ちいいですよね。家の風通しは設計者の腕にかかっていると言っても過言ではありません。窓をどうやって配置するか、がとても重要。風が入る窓と、風が出る窓を設けることが基本です。風は西から東へ流れることが基本ですが、場所によっては南西からという場合も。地形や環境などによって風の流れが違うのです。なので、辻工務店ではその土地で風はどのように吹くのかを現地に足を運んで調べ、風の流れに逆らわないよう窓の配置を考えています。
窓の高さも換気の重要な決め手。夏の夜、自然の風で涼しく寝たい場合には、風が入る方向に地窓を付けます。暖かい空気は上にたまるので、地窓とは反対側の高いところへ風の逃げ道となる窓を取り付けると効果的です。室内の空気循環には、シーリングファンやサーキュレーターも効果的です。最近はデザイン性やコストダウンを優先して窓のない壁面や小さな窓しか設けない家も増えている印象ですが、住み心地を優先すべきでしょう。
これから梅雨の季節。晴れた日は窓を開け、さわやかな風を入れて適度な換気を行ってくださいね。
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