その収納、ほんとに必要?「たっぷり収納=部屋が片付く」は勘違い

 広い収納スペースはマイホームの憧れの一つ。打ち合わせでは子育て世代の方が口を揃えてこう言います。

「収納スペースがたっぷり欲しいです」

 

聞けばアパートの収納スペースが少なく、カラーボックスを買い足して凌いでいたので広い収納が必要だというのです。つまり「広い収納さえあれば、部屋はすっきり片付く」と考える人が多いようです。でもこれ、勘違いなんです。アパートで片付かなかった部屋が、1軒家を建ててすぐ片付く部屋になるかというと、実はそうでもないんです。

 

片付けは「習慣」と結びついています。使ってすぐしまうか、そろえて置くようにしているか、不要なものを不要と判断して捨てられるか・・・など、片付け上手の人はアパート暮らしでも物に囲まれず暮らしているものなのです。

 

 

  

1階と2階の間に1.4メートルの低い天井の「広い収納専用部屋」を作って欲しいと要望する人もいます。作ることは可能ですが、本当に必要なのかをよく考えて欲しいのです。

 

「キャンプ道具を入れておきたい」「子どものおもちゃを置きたい」という用途として要望する人が多いですが、辻工務店ではあえてあまりおすすめしません。なぜなら使いにくいからです。重いキャンプ道具を抱えて階段を上って、天井低い部屋に中腰で収納する作業は、実際に体験すると面倒なのです。また、子どものおもちゃを置いていても、子どもの身長はあっという間に伸びてしまうもの。天井に近づく身長になると、姿勢がつらくなるので近寄らなくなります。それに、ただ広いだけの収納スペースは、人が歩くスペースと収納ケースとのレイアウトに困ります。

 

第一、物置部屋に入っているものは大抵「普段使わないもの」です。扇風機など季節性のものもありますが、半分は「不要なもの」「使わないけど捨てられないもの」ではないでしょうか。

 

辻工務店では過剰な収納は避けるようアドバイスしています。過剰な収納をカットすれば、コストカットにもつながります。1部屋につき1間分の収納が1つあれば十分です。3LDKで5〜6箇所あればちょうどいいと思います。

 

キャンプ道具などのアウトドア系荷物は、玄関脇の収納スペース(シューズクローク)を広くとって収納してはいかがでしょうか。

 

設計段階でどこに何を収納すべきかを考えておくと、無駄のない収納スペースになりますね。本当に広い収納が必要か、今一度考えてみてくださいね。

 

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